こんにちは、ユウキです!
今回は2x4(ツーバイフォー)工法、いわゆる木造枠組壁構法について解説します。
2x4工法は近年着実に利用数を伸ばしている建て方のひとつ。特徴やメリットデメリットを総合的にお伝えしますので、ぜひハウスメーカー選びの参考にしてください。
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木造枠組壁工法(2x4、2x6)の解説
2x4工法は北米由来の建築方法です。アメリカやカナダでは木造住宅のほとんどが2x4ー工法で建てられています。
木造枠組壁工法とも呼ばれ、木の枠組みに構造用合板を張った壁、いわゆる面で全体を支えます。床・壁・天井の6面を壁で囲むかたちです。同じ木造住宅でも木造軸組工法(在来工法)は柱と梁などの線で支えるタイプなので、負荷のかかり方が違います。
「2x4(ツーバイフォー)」という名前の由来は2インチ×4インチの木材を中心に使うから。と言っても実際の2インチ×4インチ(50.8mmx101.6mm)とはサイズが異なります。建材として使えるのは含水率19%以下の木材で、規定サイズを「38mmx89mm」と指定されています。木材は乾燥すると収縮するのでそれを考慮しているんですね。
最近は木材規格が2x6のツーバイシックス、2x8のツーバイエイトという住宅も出てきています。
木造枠組壁工法(2x4、2x6)のメリット・性能
比較的建築費用が安い
1㎡あたりの平均工事費(2016年)を見ると、木造在来工法に続いて2x4工法が188,964円/㎡と安めになっています。これは1坪あたり約62万円という数字です。(林野庁「最近の住宅着工動向等に関する資料」より)
在来工法と2x4工法の価格帯は大きく変わらず、比較的手頃。在来工法はローコスト住宅で多く採用されるので平均費用が下がるのは理解できますね。
2x4工法の費用が抑えられる理由は、木材は安く仕入れできること・材料が規格化されていて工場で大量に加工できることなどがあげられます。
若干在来工法よりツーバイフォー工法が高いのは、中堅・大手ハウスメーカーの取扱いが多いゆえでしょうか。木材以外の部材、グレードなども少し上がっていることが考えられます。
工期が短く品質が安定している
2x4工法は非常に施工性が良いです。建て方がマニュアル化されているため、比較的経験の浅い大工さんでも早いスピードで安定した品質の家が建てられます。建築期間はだいたい着工から3ヶ月ほどです。
現場では工場でプレカットされた木材を金物で接続していけばOK。在来工法のように木材の接合部(継ぎ手・仕口)を加工の必要がありません。現在は在来工法もほとんどがプレカット木材を使用していますが、それに比べても2x4工法は建てやすい。木材のサイズだけでなく金物の種類、釘の色分けまでされている徹底ぶりです。
工場でのプレカット、現場での施工性が規格化されているので品質は一定。
気をつけなければならないのは加工前の木材がしっかり乾燥されているか、くらいでしょうか。乾燥が甘いと反りや割れにつながります。もっとも、これは2x4工法に限らず木造建築すべてに言えることですね。
耐震性・耐火性に優れている
2x4工法の耐震・耐火性は高いと言えます。
まず耐震性の高さ。2011年の東日本大震災では、当面補修をしなくとも居住に支障のない住宅が95%だったとのこと。(日本ツーバイフォー建築協会より)
2016年の熊本地震では同じく97%が居住に支障がなく、半壊・全壊もなし。
強い地震にも耐えられた理由は面で支える構造のためと考えられます。施工ムラが少ないのも安定性に関係しますね。比較的新しい工法で古い建物が少ないことも倒壊が少ない理由の1つでしょう。
また、耐火性能にも優れているのが2x4工法。部屋で出火した場合、壁の石膏ボードから断熱材、構造材へと燃えていきます。しかし石膏ボードや断熱材は不燃物のため広がりづらく、さらに構造体に隙間が少ないので火の回りも遅くなります。壁の構造が独立しているので一気に燃え広がることがないのです。火災保険の保険料が安くなる「省令準耐火構造」も満たしやすいのが2x4工法です。
断熱性・気密性に優れている
2x4工法は壁が面で隙間がないうえ、それを箱型にカッチリ組むため気密性は高いです。
木材のサイズも規格化されているので断熱材も入れ込みやすい。隙間ができづらいので気流(空気の流れ)ができず、高断熱・高気密な家ができるんです。在来工法は柱や筋交いが入り組むため隙間ができやすいですが、2x4は工法はシンプル。だからこそ無駄がないというわけですね。
断熱性は壁の厚みがあるほど増すため、最近は2x6(ツーバイシックス)や2x8(ツーバイエイト)という壁厚を出せる規格の木材を使って、いっそう高断熱にしているハウスメーカーもあります。
なお、高気密な家は部屋の湿気を逃しにくいという面もあります。建物内に湿気がたまるとカビや結露の原因になるので適切な換気・透湿防水シートの張り方などが重要になってきます。
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木造枠組壁工法(2x4、2x6)のデメリット・欠点
間取り設計の自由度がやや低い
2x4工法は面で構成された箱を組み合わせるイメージ。箱、要は長方形の組み合わせで間取りを作るので複雑な間取りは作れません。
設計にも住宅性能のためのルールがあり、そのとおりに組むので間取りの自由度は多少低くなります。1階と2階の壁の位置も大幅に変えることは難しいです。逆に在来工法では自由な間取り設計が可能です。
2x4工法のルールは、例えば以下のようなものがあります。
- 建物の角は90cm以上の耐力壁を設ける
- 耐力壁は90cm以上にする
- 耐力壁線区画は40㎡未満にする
- 耐力壁線区画の長短比は1:4以下にする
- 耐力壁線の下には基礎がある
- 開口部は耐力壁線の3/4以下にする
- 開口部の幅は最大4m
- 開口部の上にまぐさ(補強材)を入れる
※耐力壁=基本的な壁(石膏ボード上下左右10cmごとに釘打ちしたもの)。耐力壁線=耐力壁の長さ。耐力壁線区画=耐力壁で囲まれた部屋。
なかなか厳しそうに見えるかもしれませんが、実際にはそこまででもありません。90cm以下の壁なんてあまり作らないですし、4m以上の開口部もなかなかレアケースです。
リフォームの自由度がやや低い
間取り設計に若干の制限があるということは、リフォーム時も同じですね。耐力壁の位置などを確認してリフォーム設計をする必要が出てきます。ガラッと間取りを変えるのは難しいでしょう。
反面、設計の制限内なら構造を崩さずにリフォームしやすいとも言えます。新築時の図面を見れば、どの壁をどれくらい残せばいいのか計算がしやすいのです。ルールを守れば壁の位置変更や開口部も設けられます。
上棟まで時間がかかる
工期の短い2x4工法ですが、上棟=屋根がかかるまでは一週間程度の時間がかかります。建て方の順序的に致し方ないものです。
基礎→1階床→1階壁→2階床→2階壁→屋根、と下から順に進めるため屋根は最後に取り付けることになります。
多少の雨くらいなら乾燥するので大丈夫。2x4の構造用合板は「特類」という非常に接着強度の高いものが使われているので強度的には問題ないとされています。とはいえ上棟までの間に長雨や台風にあたると木材の心配はありますからね。
木造枠組壁工法(2x4、2x6)を扱っているハウスメーカー
地方中小工務店
地域の工務店は基本的に在来工法を採用しているところが多いですが、2x4で建てる会社や、在来と2x4どちらも建てられる会社も存在します。費用を抑えたいときは探してみるのもいいでしょう。
中堅・大手ハウスメーカー
住友林業、セルコホーム、スウェーデンハウスなど、多少名の通ったハウスメーカーは2x4や2x6の取扱いが多いです。木造住宅のハウスメーカーをはじめ、特に北米(カナダ、アメリカ)やヨーロッパ系の住宅を建てる会社はほぼ2x4工法です。
大手ハウスメーカーは高品質な部材や建築後の保証のため2x4工法としては費用は高くなりがちですが、さらに高コストな建築方法(パネル工法、鉄骨など)よりは手を出しやすい存在です。
木造枠組壁工法(2x4、2x6)での住宅建築に適しているのはこんな人
2x4工法は安定した品質、災害に強い、暖かい。それでいて建築費用もそこそこなのでオールマイティーに対応できる建て方です。
在来工法に比べると日本での歴史は長くはありませんが、特に地震への強さで評価されています。
気密性が高いぶん湿度調整には気を配る必要があります。内部結露にはどんな対策をとっているか?ハウスメーカーに確認しておきたいポイントですね。
そんな2x4工法が向いているのはこんな人。
- 建築費用は抑えすぎずかけすぎず
- 頻繁に現場を見に行けない
- 地震など火災に備えたい
- 冷暖房効率を良くしたい
- 北海道・東北など寒冷地住み
- できるだけ早く家を建てたい
品質にバラつきが出にくいので、建築中の現場観察(設計通りに建てられているかチェック)が難しい人に向いています。どんな建築方法だろうと現場の大工さん・職人さんのやり方で質の良し悪しが決まってしまうのは同じ。ただ、施工手順がマニュアル化されている2x4はいくらか安心感があります。
上で書いたように耐震・耐火性の高さが特徴なので災害が懸念される地域でも活躍できるでしょう。断熱気密性の高さは東北や北海道など寒い場所にも向きます。
工期が短いので早めに入居したい事情がある人にも適していますね。
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一生に一度の家づくりで後悔しないために…
- 商談を進めているハウスメーカーの対応がいまいち良くない…。
- 今検討している会社以外にも、他にもっと良いハウスメーカーがあるのでは無いか?
- 家づくりで失敗したくないから、誠実で実力のあるハウスメーカーに依頼をしたいが、探し方が分からない…。
家づくりを進めている方で、このような悩みを抱えている人は多いのでは無いでしょうか。
他の会社を比較したくても、ハウスメーカーにプランを作成して貰うにためには、展示場に行って「相談」→「商談」→「間取図案作成」→「商談(展示場に再訪)」というプロセスを踏む必要があり、それは正直かなりの労力を使います。
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