住宅建築工法

鉄骨ユニット工法の性能・特徴と欠点を徹底解説

投稿日:2019年4月25日 更新日:

鉄骨ユニット工法

こんにちは、ユウキ@yuki_housebuild)です!

今回ご紹介するのは「鉄骨ユニット工法」。プレハブ工法のひとつです。

鉄骨造って気になるけど詳しく知らないし…という方もご安心ください!ハードルが高そうですが意外に単純です。この記事で鉄骨の特徴やユニット工法のポイントが理解できます。

鉄骨造はユニット工法と軸軸組工法(解説記事はこちら)を抑えておけばOK。

ユウキ
工業系住宅ではトップクラスの品質を誇ります。住み心地のよい家を建てるなら検討したい建築方法です。

 

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鉄骨ユニット工法の解説

鉄骨ユニット工法

鉄骨ユニット工法は、工場生産された鉄骨枠組ユニットを現場で組み立てる建築方法です。

普通の建築工事は現場で構造を組み立てますが、ユニット工法は工場で外壁や窓、断熱材なども含めたボックス状のユニットを製造します。

工場生産→現場組立てする建て方を総称してプレハブ工法と言い、ユニット工法はもっともプレハブ化された工法です。(最近は鉄骨造・木造どちらも工場生産に頼るので広い意味ではほとんどがプレハブですが…)。

鉄骨ユニット工法のほとんどはラーメン構造。
ラーメン構造とは鉄骨で柱と梁の枠を組み、接合部を剛接合(溶接)したものです。ラーメンはドイツ語で枠という意味で、枠組で建物を支える構造となっています。「ユニット工法でラーメン構造の家を建てる」という感じですね。

高強度なので3階建て以上の住宅をはじめ、大型の建築物や高層ビルにも採用されています。

ユウキ
積み木やブロックのように家のパーツを作って、現場では合わせるだけ。ザ・工業系の住宅です。

 

鉄骨ユニット工法のメリット・性能

鉄骨ユニット工法のメリット

等しく高品質な住宅が建つ

鉄骨ユニット工法 等しく高品質な住宅が建つ

品質にブレがなく、結果的に高品質な住宅が建ちます。

建築工場の8割はユニット製造工程で完了するとも言われています。品質ムラは現場作業が多いほど増えるため、ほとんど工場で作られるユニット工法は安定しているのです。

いくら立派な設計でもその通りに建たなければ意味がないですからね。現場作業は雨風に見舞われたり、大工・職人さんの技術など不確定要素が多い。その点ユニット工法は、屋根つきの工場で順を追って組み立てられます。

作業中に雨風にさらされることもなく、天候でスケジュールが遅延することもない。工程ごとに専門の機械・作業員の方が作業をする。当然無理な姿勢にもならず、文字通り地に足を着けてユニット製造できるのです。下手な施工は住宅性能に関わります。一定以上の品質を保つにはユニット工法は最適でしょう。

ユウキ
工業化というと無機質な感じがしますが、天候や技術差に関係なく住宅を建てられる画期的な工法といえます。

 

大開口・大空間を作れる

鉄骨ユニット工法 大開口・大空間が可能

大きな空間、大きな窓を作るのが得意です。
ユニット工法(ラーメン構造)は耐力壁が不要なので、スペースを有効利用できます。間柱も少ないです。

耐力壁とは建物の構造を支えるために必要な壁のこと。軸組工法・ツーバイフォー工法などで使われます。筋交いや面材を張って作るのですが、ラーメン構造ではこれがいらない。

なぜ耐力壁がいらないかというと、柱と梁を「剛接合(溶接)」によって強力に接合しているから。接合部分の強度が十分なので、耐力壁がなくても建物を支えられるのです。

壁面いっぱいの窓はもちろん、シンプルな間取りなら大空間が作れます。どこまで広くできるかはハウスメーカーによりますが、最大35畳や54畳など、尋常じゃないレベルの広い部屋が作れるところもあるようで…。

ユウキ
窓の大きさは部屋の明るさに直結しますし、広い空間は開放的かつバリアフリーにも役立ちます。

 

耐震、耐久性が高い

鉄骨ユニット工法は高い耐震性・耐久性を持っています。

耐力壁不要、安定した品質、高層ビル建築にも採用される建築方法。ということで耐震性に問題はありません。セキスイハイムによると、阪神大震災や東日本大震災、熊本地震でも全半壊はなかったとのこと。

ラーメン構造のような箱型構造は、建物全体で衝撃を吸収・分散します。一部に極端な負荷がかからず、しかも接合部分はガッチリと溶接されている。施工のムラも少ないので手抜き工事の心配もありません。

ただ、いくら鉄骨ユニット工法(ラーメン構造)でも経年劣化や腐食があれば性能は著しく下がります。過信せずに定期的なチェック、メンテナンスは行いたいところです。鉄骨系ハウスメーカーは長期保証を付けている会社が多いので、保証内容を確認しておくと安心です。

ユウキ
品質が揃っているからこその耐久性とも言えます。設計や工法に問題なくても、施工で欠陥があればオシマイですからね。

 

建築期間が短い

鉄骨ユニット工法 工期が短い

鉄骨ユニット工法は非常に建築期間が短いです。

ユニット工法は現場で基礎工事をしている間に工場でユニットを生産しています。基礎工事と建築工事を並行できるのです。通常、建て方の前段階(地盤改良や基礎工事)には1ヶ月前後かかるので効率よく工事を進められます。

さらに現場での組み立てもスピードが早い。なんとユニットを搬入したその日、1日で雨仕舞い(防水処理)まで完了するのです。屋根や雨どいもついて、その後は天気を心配せずに作業できます。ユニットには外壁・窓やドアも設置済みなのであとは内装や住宅設備くらいです。

基礎工事から1ヶ月ほどで完成する、とうたっているハウスメーカーも。現実的には2,3ヶ月といったところでしょうか、他の工法より1ヶ月は早く完成する見込みになります。

ユウキ
工期が短いので仮住まいの家賃も少なく済み、早めの入居を希望している人にもありがたいです。

 

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鉄骨ユニット工法

鉄骨ユニット工法の性能・特徴

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鉄骨ユニット工法のデメリット・注意点

鉄骨ユニット工法のデメリット

建築費用が高い

主要な建築方法のなかではかなり高コストです。

建築工法別工事予定額グラフ
鉄骨の平均工事予定額は3,329万円。鉄骨軸組工法・ユニット工法の区別はありませんが木造に比べると1,000万もの差があります。鉄筋コンクリート、鉄骨鉄筋コンクリートはもっと高いですが着工数が少ないレアケース。一般的な戸建て住宅の費用は鉄骨造から跳ね上がるのです。

高コストになる主な理由は、「材料費が高い」「地盤改良が必要な場合がある」の2点。

まず材料費の高さ
そもそも鉄は木材に比べて高価格な上、鉄の弱点をカバーするために高機能な部材を用いるのです。
鉄骨軸組工法の記事で詳しく書いていますが、鉄は断熱性・耐火性・錆びなどが欠点。鉄は熱伝導率が高いため外気温の影響を受けやすく、適切な断熱対策を取らないと結露や錆びにつながります。
また、一定温度(600℃前後)を越えると一気に強度が落ちるため火災時には鉄骨に直接熱が伝わらないような工夫が必要です。

もう一点、地盤改良の必要性
鉄骨は重量があるため地盤にかなりの負荷がかかります。重さは形状や素材にもよるので単純には比べられませんが、比重で考えるとわかりやすいでしょう。
比重とは1ccの水と比べたの重量比のこと。鉄の比重は7.85ほど、木材は種類によって0.35~1前後。鉄は水に浮かばないけれど、木は浮きますよね。鉄の重さがイメージできると思います。家全体となるとその重量たるや凄いものです。

ユウキ
鉄骨を使いこなすにはお金がかかるんです…。

 

間取り設計にやや制限あり

鉄骨ユニット工法 間取りの制限

鉄骨ユニット工法は複雑な間取りは苦手です。

なにせ工場で枠組み・外壁もろもろ作ってしまうので、「工場生産できる規格」が大前提。四角い枠が基本になるためシンプルな間取り設計になりがちです。
土地形状にあわせた設計もやや難しい。鉄骨の規格サイズがいかに種類豊富かで設計の幅が決まります。

ユウキ
土地を活かしきりたい!間取りにこだわる!なんて方には合わないかもしれません。

 

リフォームが高額かつ難しい

鉄骨、ユニット工法、ラーメン構造…というだけでリフォームの敷居が高いことは想像できますね。

まず地域の中小リフォーム会社では鉄骨構造の取扱い自体がないでしょう。更にユニット工法(ラーメン構造)ともなると構造をいじるのは並大抵のことではありません。大抵は構造把握している建築ハウスメーカーに依頼することになりますが、費用はかさみがち。鉄骨ユニット工法の家の構造に手を入れたいなら、いっそ建替え…となるかも。

反面、「スケルトンリフォーム」なら現実的。
スケルトン(構造躯体)を残して、仕切り壁や内外装をリフォームする方法です。構造鉄骨が劣化していなければ、そのまま活かして仕切り直せます。

鉄骨ユニット工法のリフォームは安くはありませんが、構造を残せれば手を加えることもできるでしょう。

ユウキ
新築のとき、後々リフォームしやすいようシンプルな間取りにすれば対応しやすくなります。

 

周辺環境により制限あり

鉄骨ユニット工法 周辺環境によって建築不可も

まわりの道路が狭いと建築できないことも。

鉄骨ユニット工法はユニットをトラックで搬送、クレーンで吊って搬入します。トラックやクレーン車が通れないような狭い道路に囲まれている場合、そもそも建築不可になる可能性があるのです。

狭い道路は通常の建築工事でも追加費用(小運搬費)がかかることもあるのに、大型車が必要なユニット工法ではかなり不利。

ユウキ
土地の前面・周辺道路が狭いなら、ハウスメーカーに建築可否を相談しましょう。

 

鉄骨ユニット工法を扱っているハウスメーカー

大手ハウスメーカー

鉄骨ユニット工法は大手ハウスメーカーが取り扱っています。セキスイハイム、トヨタホーム、ミサワホームなど。

仕入れ値の高い鉄骨造、大規模なユニット生産ラインを持てるのは大手ならでは。鉄骨造を扱うハウスメーカーは軸組工法・ユニット工法など複数工法を用意していることが多いので、工法の特徴を理解して選びたいですね。

ユウキ
同じ鉄骨ユニット工法でもハウスメーカーによって耐震設備や断熱材の種類・入れ方が違ったりします。

 

鉄骨ユニット工法での住宅建築に適しているのはこんな人

鉄骨ユニット工法が向いているのはこんな人

一言で言えば「お金をかけて安心高性能な家を建てる」のが鉄骨ユニット工法。この建て方に向いているのは

  1. 家づくりに余計な心配をしたくない
  2. 高品質・高耐久な家を建てたい
  3. 開放的な部屋を作りたい
  4. 壁いっぱいに窓をとって明るくしたい
  5. 早めに家を建てたい
  6. 3階建て以上を建てたい

こんな人です。

一番ポイントになるのが平均レベルの高さ。せっかくのマイホーム、余計なリスクは負いたくありませんよね。天候の影響を受けず、現場環境や大工さんの技量に左右されない。プレハブだからこそ品質が底上げされるのです。

開放的な部屋を実現するにも最適。おしゃれで明るい、デザイナーズ感ある空間を作るにはピッタリの工法です。

強い構造なので3階以上の住宅を建てるのにも向いています。敷地の容積率をうまく使いたいとか、二世帯・三世帯住宅を考えているなら検討の価値ありです。

ユウキ
鉄骨ユニット工法は高コストハイリターンな工法。苦手分野の断熱・耐火・防錆対策をどうしているかをチェックしてハウスメーカーを決めましょう!

 

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