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家づくりの基礎知識

【性能比較】窓サッシ(アルミ、アルミ樹脂、樹脂)の断熱性能を比較してみた

2019年9月4日

こんにちは、宮城の家づくり情報局 編集長のユウキ@yuki_housebuild)です。

あなたはマイホームの断熱性能、気になりますか?高いほう、低いほうどっちがいいでしょう。

きっと高断熱ですよね。外気温に影響されづらく光熱費も安い、願ったり叶ったりです。国としてもエコで省エネな住宅を推進していますし、住宅の高断熱・高気密化は世界の流れとも言えます。省エネ化の流れにあわせ、各ハウスメーカーはこぞって高断熱仕様住宅を商品化。構造や断熱材など力を入れていますよね。

しかし断熱材と同じくらい重要なものがあるのです。それが窓です。窓ガラスとサッシからなる窓。今回はサッシをクローズアップして解説します。

ユウキ
窓の性能・種類によって熱の伝わり方が大きく変わります!ぜひともチェックしておきましょう

窓の役割や性能の見方から解説しています。飛ばして種類の解説を見たい方は「サッシ4種類、特徴とメリットデメリット」の項目をご覧ください。


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隠れた断熱重要ポイント!熱は窓から逃げていく

冬にサッシをさわって「冷たっ!!」経験あります…よね。窓は住宅で一番熱の出入りの大きい場所です。それゆえに窓の断熱性は見逃せません。

たとえば、平成4年の省エネ基準ではアルミサッシ+単板ガラスが指定されていました。

この基準では冬に窓から逃げる熱は5割ほど、夏に窓から入る熱は7割ほど。間違いなく暑さ寒さは窓のせいです。

 

結露を防げ!断熱窓が人と家を守る

窓が熱の通り道、だからこそ結露しやすい。屋内の湿気は窓の表面で冷やされて結露します。漠然と「結露はダメ」という認識がありますが、どう悪影響なのでしょうか。

第一に、不衛生。結露した箇所はダニやカビの発生源・温床になります。汚いし健康にもよくありません。

第二に、構造体をダメにします。内部結露といって、壁の中で結露して柱や梁などの構造材を腐らせてしまいます。家の寿命にも関わるんです…。

ユウキ
できるだけ結露させないためにも窓の性能が大切なんです

 

新しい省エネ基準でも安心できない?

窓から5割の熱って言っても平成4年基準でしょ?もう令和なんだし断熱基準も上がってるんじゃ?と思いますよね。

実際に平成4年以降、何度か改正されています。断熱基準も上がっています。しかし問題点もある。

参考までに省エネ基準の変遷をまとめました。

省エネ基準の変遷

データ出典:国土交通省 住宅部分の外壁、窓等を通しての熱の損失の防止に関する基準及び一次エネルギー消費量に関する基準国土交通省 低炭素社会に向けた住まいと住まい方推進会議 資料

※平成11年省エネ基準の4地域=平成25年基準5地域、木造住宅での値

平成4年以前と以降で断熱材の厚みが約2倍になり、二重サッシや複層ガラスも登場しています。家全体の基準は平成25年にQ値からUA値に変更されています。

 

現在の省エネ基準でもアルミサッシは使える

基準の改正によってアルミサッシの出る幕は無くなったのか?

それが…アルミサッシはまだ現役です。基準が変わってもアルミから樹脂まで全部使える。 なぜか?

現行の平成28年基準では、窓の基準は「熱貫流率4.07~6.51以下」です(基準値は窓のサイズ・数によって上下します)。熱貫流率と言われてもわかりづらいので、実際に販売されているサッシの数値を見てみましょう。

平成28年省エネ基準と窓の熱貫流率

データ出典:YKKap 開口部の熱貫流率(窓・框ドア・引戸)

アルミ+単板ガラスもギリギリ基準内です。実質どのサッシを採用することもできるのです。

面積が小さく家全体のUA値に支障が出ないという条件付きにはなるものの、アルミサッシも省エネ基準になりうるのはちょっと驚きです。

ユウキ
ハウスメーカー標準は樹脂アルミ複合サッシが多いですが、自分でもしっかり見極めたいですね

 

窓の断熱性は熱貫流率で見極めよう

窓の断熱力を知るには「熱貫流率(U値)」。先ほども基準として出てきました。熱貫流率が低いほど熱を通さず、結露しにくいです。

熱貫流率とは

熱貫流率は屋外と屋内の温度差が1℃のとき、1時間で1㎡の面積からどれくらいの熱が伝わるかを示したもの。W/㎡Kという単位で算出されます。単純に低いほど高断熱。

ホームズ君様では外壁(構造用合板、断熱材など)の熱貫流率は0.44と計算されています。0.44を基準にすると、窓がいかに熱を通すか再認識できますね…。6.51(外壁の14.7倍)とか2.33(5.3倍)ですから。

ユウキ
熱貫流率は窓メーカーのカタログなどで調べられます。代表的なメーカーはYKKap、三協アルミ、LIXILなど。

ちなみに、熱貫流率以外にもいくつか判断基準があります。たとえば窓のJIS規格サッシの熱伝導率など。

JIS規格は熱貫流率の目安になります。1つから★★★★4つまでで熱貫流率の高低を示していますよ。窓に★つきシールが貼ってあったりします。

熱伝導率は素材の熱の通しやすさ値が低いほど高性能です。熱伝導率が低いサッシは必然的に窓の熱貫流率も低くなるので、基本的にはガラスも含めて判断できる熱貫流率を見ておけばOKかと。

※下記記事では断熱材も数値を基に性能比較を行っています。

 

 

日本は世界的に見ても窓断熱が遅れている

ち日本は海外の断熱基準と比べるとかなり緩いです。

海外と日本の窓の基準

他国は法規制があるのに対し、日本はあくまで基準で規制はありません。昔ながらの開放的な住み方と共存させるために義務、規制とまではいかないのかもしれません。今後の動向に着目していきたいですね。

ユウキ
前置きにしては長くなりましたが…いよいよ種類ごとにサッシを解説します!

 

サッシ4種類、特徴とメリットデメリット

それぞれのサッシの特徴です。熱伝導率も確認しながら見ていきます。※熱貫流率はガラスに左右されるためここでは除外しています。

結論を先に書きますと、アルミ>アルミ樹脂>樹脂=木製の順に低断熱→高断熱で価格も高くなっていきます。

アルミサッシ:熱しやすく冷めやすい昔ながらのサッシ

  • 熱伝導率:237W / m・K
  • メリット:安い・加工しやすい・錆びにくい
  • デメリット:断熱性が低い・結露しやすい

長らく日本の住宅で使われてきたサッシです。昔はほとんどの窓がアルミでしたが、現在アルミサッシのシェアは約2割。(2019年3月版 住宅建材使用状況調査)年々減っていますね。

田舎のおばあちゃんの家を思い出してみましょう。広い敷地に平屋、2階建てでも総2階ではない。縁側や廊下があって、夏は窓をガタガタと開け放して扇風機を回している…

そう、昔の家は気密性が極めて低いのです。暑ければ窓を開け、冬はコタツやストーブで温まりますから。風通しがよく、屋内と外気温との温度差が少なかったのでサッシの断熱性が問題視されなかったんですね。

しかし気密断熱性が重要になっている今、アルミサッシの需要は減少傾向。屋内外の温度差によってはアルミのところだけが熱を伝えて暑い・寒い…果ては結露も。結露はひどいと住宅構造にも影響するので避けたいものです。

ユウキ
断熱性を求めないところに適材適所で使われています

 

アルミ樹脂複合サッシ:安くてよく働くスタンダードタイプ

  • 熱伝導率:237W(アルミ)・0.16-0.17W(樹脂) / m・K
  • メリット:安い・錆びにくい・断熱性まずまず
  • デメリット:場合によって結露する・外観は好みが分かれる

サッシの屋外側をアルミ、室内側を樹脂にしたもの。ハウスメーカーの標準仕様になっているのをよく見かけます。

室内側を樹脂製にしたことで断熱性がアップ。完全な樹脂サッシまではいかないものの、アルミに比べて冷え込みや結露はかなり改善されるでしょう。

ユウキ
価格もお手頃で、今のスタンダードタイプです!

 

樹脂サッシ:長寿命でローメンテナンスの高性能サッシ

樹脂サッシ

出典:YKKap APW430

  • 熱伝導率:0.16-0.17 / m・K
  • メリット:錆びにくい・断熱性高い・結露しにくい
  • デメリット:外観は好みが分かれる

樹脂とはポリ塩化ビニルのこと。プラスチックです。非常に熱伝導率が低く、高断熱な素材としてシェアを伸ばしてきています。

樹脂(プラスチック)は結露しにくい

金属のコップとプラスチックのコップに冷水を入れたところを想像してみましょう。金属はすぐ冷たくなって水滴がポタポタするのに対し、プラスチックは水滴がつきません。これが熱伝導率の低さということですね。

冷暖房効率も良くなるし結露もしない、錆びないしローメンテナンス。良いことだらけで高断熱仕様の住宅に採用されています。ガス入りの複層ガラスと合わせれば最強かも? ただ、見た目は安っぽく感じる方もいるかもしれません。

ユウキ
高断熱時代には欠かせません!世界的に樹脂サッシが使われています

 

木製サッシ:断熱ピカイチで高級感ある意匠

木製サッシ 夢まど

出典:夢まど

  • 熱伝導率:0.9-0.19 / m・K (樹種による)
  • メリット:断熱性高い・結露しにくい・調湿性・高級感
  • デメリット:外観は好みが分かれる

無垢材や集成材など、木材で作られたサッシ。樹種によって熱伝導率は変わりますが、樹脂と同じかそれ以上に熱を通しにくい素材です。当然断熱性能は高く、結露もしにくい。調湿性もあり、湿度調整はその他の素材よりも得意。

見た目も美しく、本物志向の方に好まれる傾向があります。木製家具やフローリングにもマッチしますね。

しかし自然素材ゆえ、風雨や紫外線などで劣化してしまいます。もちろん保護剤でコーティングされていますが、2,3年での再塗装が推奨されているなどメンテナンスの手間がデメリットではあります。忙しくメンテナンスする暇がない!という方には不向きでしょう。

ユウキ
手をかけて長く使うので愛着が湧きますね!

 

おすすめは樹脂サッシ!ローメンテナンスで省エネ

個人的には、これから家を建てるなら樹脂サッシをおすすめします。

熱貫流率を思い出して、ざっくりアルミ6、アルミ樹脂2.5、樹脂・木製1とします。樹脂製や木製に比べて、アルミ樹脂は2.5倍、アルミは6倍(!)熱を通すのです。そりゃ結露もします。

リビングなど人の集まる部屋や寝室、お風呂などは特に樹脂向きですね。高断熱なサッシを選んでおけば健康にも構造にもいい。結露を掃除する手間も省けて省エネにもなる。一石四鳥くらいのはたらきをしてくれます。

木製サッシも樹脂と遜色ない性能ですが、どうしてもメンテナンス性の面で心配があります。素敵なんですが万人向けではないかなと。

ユウキ
これからの住宅は樹脂サッシが標準になるかも?もっと価格が安くなるといいのですが…

 

サッシ選びまで気を抜かなければ「良かった」家になる

暖かく涼しい家にしたいと思ったとき、断熱材だけでなく窓にも注目してみてください。

窓、サッシは重要なポジションなのにスルーされがち…。大切な家族が快適に暮らすためにも、ぜひどんな窓を採用するのかチェックしましょう。せっかく内外装こだわり抜いたのに、窓だけヒエヒエ、暑い、結露…なんて悲しいですしね。

ユウキ
窓サッシの役割は見た目だけじゃなく、家全体の環境改善でもあったのです

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