- リフォームを考えているが、どの程度の規模の工事期間が必要になるか分からない
- 在宅しながらできるリフォーム工事と、在宅では難しいリフォーム工事を知りたい
リフォーム工事で掛かる期間(工期)は、工事内容によって千差万別です。半日~1日で終わる在宅しながらでも十分可能なものもあれば、工事期間が1週間近く掛かり、場合によっては仮住まいの手配まで必要になる大規模な工事まであるため、リフォーム工事を依頼する側も、工事内容によって必要な準備が大きく変わることになります。
どんな工事なら在宅でリフォーム可能か、逆にどんなリフォーム工事の場合在宅では難しいのか、その部分ををあらかじめ知っておけば、いざリフォームを行う際に準備に慌てることが少なくなります。
この記事では、在宅で工事可能なリフォームの種類や注意点、在宅でのリフォームが難しい工事内容、についてご紹介します。
この記事でわかること
在宅したままで工事可能なリフォーム内容
小さな規模のリフォーム工事、工事を担当する職人が1~2人くらいで、1日もしくは数日間のみだけ作業するような工事の場合、在宅したままでも十分工事可能です。
このような工事の場合、職人さんがスムーズに作業できるように工夫するだけで、仮住まいへ引越しを行う必要はありません。
実際に工事を行う箇所や資材の搬入ルート等、作業が想定されるような場所の付近にある荷物や家財を片付けたり、他の部屋へ移動させる等の配慮さえあれば、工程はスムーズに進行します。
具体的には、以下のような工事内容なら在宅したままでもリフォーム工事を行うことが可能です。
インターホン取付工事(TVモニター付きインターホンへ交換)
【作業時間 半日】
リフォームでも人気がある既存のインターホンをTVモニター付きインターホンへと交換する工事。
元々住宅についていた配線を使いまわせるなら、30分と掛からず工事は完了します。
新たな配線引込工事が必要な場合でも、半日程度あれば通常工事は完了します。
トイレのリフォーム工事
【作業時間 半日~2日】
普通便座→ウォシュレット付き洗浄便座への交換するだけの工事の場合、作業時間は30分程度で工事は完了します。
古い住宅の場合、ウォシュレット用のコンセントがトイレ内に無い事があり、その場合は電源の増設工事も必要なるため半日程度時間掛かることがあります。
また、便器+便座を自体の最新の製品に交換する場合、壁紙や床のクッションフロアもセットで交換することが多いです。
その場合、トイレ交換を担当する職人と内装張替を担当する職人が異なるため、工期が二日に及ぶことが多いです。
それでも、予期せぬトラブル(水漏れによる床の腐食の発覚等)が無い限り便器交換自体は半日程度で終わるので、トイレが丸一日使用できないという状況になる事は通常ありません。
窓サッシ工事(内窓・二重サッシ取付)
【作業時間 1日~2日】
① 事前にリフォームする住宅の窓枠の寸法を工事担当者が計測
② LIXIL等のメーカーで製品(窓ガラスとサッシ枠)を受注生産
③ リフォーム業者の元に製品が届く
④ 住宅に取付(窓1つ辺り1時間程度の作業時間)
という工事の流れで内窓の取付工事が行われます。
窓の大きさや数によって作業時間が変わりますが、取付工事自体は1日~2日以内に終わることが多いです。
その他の小規模なリフォーム工事
- 階段に手すりの取り付け
- 室内物干しの設置
- エアコンの交換
- 水栓からの水漏れ補修
等、住宅の細かい部分のリフォーム工事については、在宅しながら可能な工事が殆どです。
在宅で工事可能も、注意が必要なリフォーム内容
工事の規模が大きくなってくると、その分多くの工事関係者や材料・工具等が自宅の中を行き来することになります。
とはいえ工事が3日~1週間と中規模な場合、リフォームを行う部屋や資材や人員が出入りする通路にある荷物を整理したり家具を移動させることで、自宅で生活しながらのリフォームは可能になります。
以下のような工事の場合、工期は長くなりますが在宅しながらの工事が可能です。
壁紙(クロス)の張替工事
【作業時間 2日~1週間】
壁紙の張替工事では壁面と天井面の壁紙の張替を行います。
タンスや机、食器棚等が壁面に設置してあると、張替が出来なくなってしまうので、工事前に部屋の中央に出来るだけ移動しておきましょう。
職人さんは壁紙を糊付けする機械等も室内に持ち込むため、部屋の中央付近に移動するのは大型の家具のみにして、荷物は別の部屋に移動しておきましょう。
リフォーム業者に家具や荷物の移動を手伝って貰うことも可能ですが、その場合、「家具移動費」という形で別途費用が発生してしまうため、出来るだけ依頼主側で人手を準備し、家具や荷物の移動を進めた方がいいでしょう。
在宅しながら自宅の全室の壁紙を張り替えるためには、
- 壁紙の張替を行う部屋の家具を中央に寄せ、荷物を他の部屋に移動する
- 張替が終わった部屋には荷物を戻し、次は荷物が置いてあった部屋の壁紙の張替を行う
という作業を繰り替えす必要があります。
工事がスムーズに進めるために、事前に「どの部屋から順番に壁紙の張替を行うか」リフォーム業者の担当者と入念に打ち合わせを行いましょう。
床のリフォーム工事
【作業時間 2日~1週間】
フローリングの張替や新しい床材の重ね張り等、床のリフォーム工事も、壁紙の張替工事と基本的な考え方は同じです。
家具や荷物が配置してある場合、床のリフォーム工事を行う事が出来ないため、あらかじめ工事を行う部屋の家具や荷物を他の部屋へ移動しておく必要があります。
屋根・外壁リフォーム工事
【作業時間 2週間~1カ月】
屋根・外壁のリフォーム工事は長いと1カ月近くの時間が掛かる事もある大掛かりな工事ですが、室内に出入りする事の無い工事なので在宅のままでも可能です。
在宅しながらの工事が難しいリフォーム内容
キッチン・浴室の交換工事行う場合、在宅しながらのリフォームは難しい
キッチンや浴室のリフォームの場合、工期が長くなる可能性が高いため、仮住まいの手配をする必要があります。
どちらも配管工事、水道工事、電気工事等、複数の専門業者が出入りする工事になるため、工期は少なくとも1週間は掛かってしまいます。
その上、これらの工事を行っている間は、キッチンや浴室を使うことが一切できなくなります。
そのため、キッチンや浴室のリフォームを行う際には
① 工事期間中、料理は外食や出来合いに頼り、お風呂は日帰り入浴施設を利用する
② 親や兄弟、親戚の家が近くにあれば、工事期間中、一緒に生活させてもらう
③ ホテル、マンスリーマンション等の仮住まいを借りる
といった解決策を検討する必要があります。
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先述したキッチン・浴室のリフォーム工事に加えて、部屋の間取り自体を大きく変更したり、耐震補強や内張り断熱工事(室内側から断熱パネルを張る工事)等、工期が1ヶ月近くに及ぶ大規模なリフォーム工事の場合、生活しながら工事を行うのはかなり難しくなります。
在宅しながらの工事を諦め、工事期間中は仮住まいを利用するのが賢明と言えるでしょう。
まとめ
チェックポイント!
リフォーム工事と言っても小規模なものから大規模なものまで様々です。工事によっては在宅しながらでも行うことが可能なので、その種類を把握しておくことが肝心です。
インターホンやトイレの便座、窓サッシの交換のような、半日~2日で終わるような小規模な工事の場合、普段どおり自宅で生活しながらでもリフォームすることが可能です。
工事を行う箇所や資材の搬入ルートだけ確保しておくと、工事はスムーズに終わるでしょう。
壁紙や床材の張替え工事のような、1週間程度かかってしまう中規模な工事の場合、出入りする人数や荷物の数も増えるため注意が必要ですが、通路やリフォームを行う空間をしっかり確保すれば十分在宅でも工事が可能になります。
一方、浴室やキッチンの場合、在宅しながらの工事をするには不都合が多くなります。
工事業者が複数に渡ることも多くなるため工期も1週間を越えることが多く、その期間は浴室やキッチンを使うことができなくなるからです。
また、部屋の間取りを変える・内張り断熱工事等の大規模な工事の場合も、在宅で工事を行うことが難しいでしょう。少々大変ですが、仮住まいに引っ越して生活するのが賢明と言えるでしょう。
リフォーム工事は新築工事と比較すると短期間で終わるとはいえ、仮住まいを利用するとなると、それなりの準備を必要とすることになります。工事で掛かる期間を事前に把握しておき、できる限り負担のないようなプランで計画を立てるようにしましょう。