「トイレのタンクの中でずっと水がチョロチョロ流れ出ていて、音が気になって仕方がない!」
実は、こういったトイレの水漏れ現象は「ボールタップの経年劣化が原因」なんです。
ボールタップとは、トイレのタンク内にある部品のことです。(画像赤丸で囲んである部品)
「トイレの水を流すと、赤丸で囲んだ「浮き玉」が下がり、浮き玉が下がっている間だけ、給水ホースから水が出る」それがボールタップの構造です。
ボールタップの経年劣化が進むと、タンク内の水位が上がっても、浮き球がしっかり持ち上がらなくなってしまいます。
その結果、浮き玉が常に下がり、延々と少しずつ、ずっと給水されている状態になってしまうんです。これが「タンク内で水がチョチョロ流れている」の正体なワケですね。
手動で浮き球を押して、人為的に「チョロチョロ状態」を再現。ボールタップの経年劣化が進むと、常にタンク内でこの現象が発生している事になりますね。
タンク内の水漏れを直すためにボールタップを交換しよう!
ボールタップの経年劣化を直すためには、ボールタップを本体ごと交換してしまうのが一番手っ取り早くて効果的です。丸ごと新品になるから、当たり前ですがw
ちなみに、この記事では画像のように、床から給水管が立ち上がり、タンク横から給水されているタイプのトイレでのボールタップ交換方法を解説していきます。給水方法が異なる場合、交換方法も異なるので、ご自宅のトイレの給水方法はよくご確認ください。
必要な材料
必要な材料はボールタップ本体のみ、「三栄水栓 V530-5X-13」が取付・調整共に簡単でオススメです。
必要な道具
この3点だけあればOKです。
手順① 古いボールタップの撤去
まず始めに、給水管の止水栓を閉め、水を止めます。そうすると、タンクの水を流しても給水されなくなり、交換作業が開始できます。
給水管とボールタップを接続している袋ナットを外します。モンキーレンチで緩めれば、後は手回しで外せます。
外すと、古い袋ナットの中からパッキンが現れます。後で新しいパッキン(新しいボールタップに付属している)と交換するので、捨てもらって構いません。
続いて、ボールタップをタンクに固定しているナットの取り外し。先ほど同様、モンキーレンチで緩めて手回しで外せます。
ナットが外れれば、そのままガバっと引っこ抜く事が出来ます。これで古いボールタップの撤去作業は終わりです。
手順② 新規ボールタップのセットアップ作業
「三栄水栓 V530-5X-13」は色んなパターンのトイレタンクに取付が可能です。
今回の場合、Bタイプのタンクに相当するので、それに合わせてボールタップのセットアップを行います。
ナットやパッキンは分解しないと取付できないので、一度取り外しましょう。
新品の袋ナットも付属していますが、袋ナットの交換は給水管をバラす必要があるので、パッキンだけ新しくして古い袋ナットのままでも問題ありません。
続いて、給水ホースの取付。ネジ止めしてある給水部をプラスドライバーで外します。
ネジ止めしてあった場所に、給水ホースを取付ます。※今回のタイプでは、同封されている補助給水管のチューブは使用しません。
グっと押し込むだけでOK、ホースの取付が甘いと、水漏れの原因にもなるので注意しましょう。
以上で、ボールタップのセットアップが完成しました!後は取り付けるのみです!
手順③ ボールタップをタンクに取り付ける
古いボールタップが付いていたように、タンクの内側からボールタップを外側に通します。
パッキンとナットを右から順番に、ボールタップに通します。
固定のナットを締め付けますが、この時点ではまだ、完全に締め付けないでください、
袋ナットに新品のパッキンをセットし、給水管とボールタップを接続します。袋ナットとボールタップを真っすぐ合わせて噛み合わせないと、水漏れが起きるので、しっかり接続しましょう。(多分、この作業がボールタップ交換で一番難しいです。)
ボールタップ本体がこのくらい動く方が取付しやすいです。(さっき完全に固定しなかったのはこのため)
両側から手で支えて、ボールタップとナットを真っすぐにして取り付けるがコツ。
ナットを接続が完了したら、いよいよ通水テスト。止水栓をゆっくり開けて、水漏れがないか確認しながら通水を確認します。
一番漏れやすいのはナット部分。ここから水が噴き出さなければ大丈夫です。
止水栓を全開にした様子。水漏れもなく、しっかり水が給水されています。
うんうん、調子よくピタっと水が止まりますね。作業完了まであと少し!
最後に、タンク蓋の裏側に給水ホースを差し込み、ナットで固定してあげればボールタップ交換作業は完了です!
番外編 水位調整をしてみよう。節水効果が水道代の節約を!
「三栄水栓 V530-5X-13」のいいところは、簡単に水位調整が出来るところ。画像のようにボールタップのレバーの先端をプラスドライバーで回せば、浮き球の移置を調整し、給水が止まる位置を自由に決める事が出来ます。
水位を調整できる限界まで下げたところ。この状態でも、通常使用で水を流す分には全然問題ありません。年間で換算すると、かなりの節水効果が期待できそうです!
以上、ボールタップ交換の手順を解説してみました。
「水漏れの補修」と聞くと敷居が高そうですが、必要な道具も少ないので、一つずつ手順を踏んでいけばDIYでの作業に慣れていない方でも、交換する事は十分可能だと思います。
水道業者に頼むと、出張費やら作業費やらで、1~2万円は掛かってしまう作業です。
給水管の止水作業とか、急な水漏れとか、いざという時の水回り関係の対処方法の勉強にもなりますし、ぜひご自身での交換にチャレンジしてみる事をオススメしますよ!