【リフォームの基礎知識】 ペット対応のリフォーム

ペットと快適に過ごすためのリフォーム方法

2017年6月20日

ペットを飼っている家庭では、住宅的な問題が次々噴出します。トイレを我慢できなかったためニオイや跡が残ってしまう床、四六時中爪を立てられボロボロになっていく壁…。毎日気を使って生活していないと、自宅の居住環境はアッと言う間に目も当てられない状態になってしまいます。

そして、住まいの環境で困っているのは飼い主側だけではありません、ツルツルすべるフローリングに足を取られて腰を悪くしてしまうペットも多く、住宅の環境が問題で「ヘルニア」等の持病を抱えてしまうペットも沢山いると言われています。

ペットと生活することが一般的になってきた今、リフォーム各社からはペット対応のリフォーム方法が次々と実用化されてきています。この記事では、「ペットとの生活を豊かにするためのリフォーム方法」や、「飼い主の負担を減らすリフォーム方法」「ペットと暮らしていても清潔で綺麗な部屋を維持するためのリフォームの方法」についてご紹介していきます。

この記事でわかること

 ペットとの生活環境を豊かにするリフォーム方法
 掃除等、飼い主の負担を小さくするためのリフォーム方法
 ペットにとっても住みよい環境を作り出すためのリフォーム方法

床材はクッションフロアに変更する


画像出典:RESTA

まずは、最も重要と言える「床材」について考えて行きましょう。一般的に住宅の床材は「フローリング」が採用されることが多いです。掃除がしやすく見た目もキレイというのも理由で使用されているフローリングですが、実はワンちゃんネコちゃんといったペット達にとっては過ごしづらい環境になってしまいます。

フローリングのツルツルと滑りやすい性質は、手足の力がかかりづらく足腰に負担をかけてしまいます。これは、場合によってはヘルニア等の病気の原因にもなってしまうのです。

そのためペットを飼育している家庭では、新築時やリフォーム時に床材として「クッションフロア」を採用するのが一般的になっています。クッションフロアは、その名の通りクッション性に優れ柔らかい素材で出来ているため、ワンちゃんやネコちゃんでも足を滑らす心配がありません。フローリングの床と違って安心して走り回ることができるというわけです。

またクッションフロアは、ペットを飼育する家庭なら絶対に困ってしまうトイレ問題の対策にもなります。ワンちゃんやネコちゃんが間違えて床でおしっこをしてしまった経験ってありますよね?

フローリングの床の場合、放っておくとおしっこが染み込んでしまい、ニオイやシミが残ってしまう可能性があります。しかし、クッションフロアは防水性を保有しているため、おしっこを吸収してしまう心配もありませんし、掃除も容易なため、ペット用の床材としては最適なのです。

最近のクッションフロアは、外見的にもフローリングと遜色ありませんし、古いフローリングの上から重ね張りできるので施行費用も安価で済みます。あなたの家庭でペットを飼育している、またはする予定があるのなら、リフォーム時にはクッションフロアを採用することをオススメします。

 

壁紙は「ペット飼育対応」のものに張り替える


出典:シンコール カタログ ビックエース

ペットを飼育する家庭では、壁紙も悩みのひとつです。特にネコちゃんと共に生活している場合、しょっちゅう壁に爪を立ててしまうため、壁紙部分は常にボロボロ…。こんな状態では壁紙をいくら変えてもキリがありません。その対策としてリフォーム時に壁紙を「ペット対応の壁紙」に変更している家庭も多くなっています。

 

ペット対応の壁紙は、一般的な壁紙に比べ傷が付きづらくなっています。その秘密は「表面強化」です。ペット対応の壁紙は特殊な素材で加工されているため、通常の壁紙より表面が固く耐久性がある状態で製造されています。ゆえに、鋭い爪を立てられたとしてもカンタンに傷が付くことはありません。また、同時に水分を弾く「汚れ防止」機能も同時に備わっているため、汚れが付きづらい・付いても簡単に拭き取ることが可能です。

「傷」と「汚れ」という泣き所を一度に解決できる「ペット対応の壁紙」は、ネコちゃんやワンちゃんと共に綺麗で清潔な環境で生活していくために必要不可欠な住環境と言えるでしょう。

ペットを飼育していると、どうしても室内はすぐにボロボロになってしまうもの。キレイな部屋を長い間維持したいのなら、リフォーム時には床のクッションフロアと合わせて、ぜひ壁紙もペット対応のものに張り替えることを検討してみてはいかがでしょうか。

 

室内の扉を「ペットドア」に交換する


画像出典:大建工業

もうひとつ忘れてはいけないのが、「ペットドア」です。画像のように、人間用のドアの下にある、ペットが自由に出入りできる小さなくぐり戸のことを「ペットドア」と言います。

ペットの中でも特にネコちゃんは、部屋の外に出たがることが多いです。しかし、自由きままな性格からか、扉の外に出してあげたそばから「戻りたいからドアを開けろ!」とニャーニャー騒ぎ出し、飼い主もペットもお互いイライラしてしまう…なんて事もよくあります。

そんな時に「ペットドア」があれば、ペットの思うまま室内外を自由に出入りさせてあげることができるので、飼い主・ペットがお互いにストレスを抱えることなく快適に生活を送れるようになります。

また、「ペットドア」には飼い主とペットの住環境を快適にするために以下のような機能も付いています。

  • くぐり戸はペットの体を傷つけないために柔らかな素材でできている
  • 友人や家族が来客した際に勝手に出入り出来なくするためのロック機能も有
  • くぐり戸はマグネット付きで開けっ放しにならない(冷暖房の効率を妨げない)

もちろん、ネコちゃんだけでなく小型~中型犬ならワンちゃんも出入りすることが可能です。「ペットを自由にストレスなく生活させてあげたい」と考えている方にオススメなリフォーム方法です。

 

まとめ

チェックポイント!

ペットの足腰の負担を考えて、フローリング等の滑りやすい床材はできるだけ使用しない
床材にはペットに優しく、飼い主も掃除や手入れが楽な「クッションフロア」がオススメ
壁紙には引っかき傷が付きづらく、汚れを弾く性能を備えた「ペット対応クロス」がオススメ
室内の扉をペットが出入り出来るドアに変更すると、ペットがストレス無く快適に過ごせるようになる

ペットを飼育する家庭では、飼い主・ペットが互いに快適で清潔な住環境で過ごせるようなリフォーム方法を採用することをオススメします。

まず、最重要なのは「床」。普通のフローリングは滑りやすくペットの足腰に負担をかけてしまいます。最悪の場合、病気につながりますので、床のリフォームではフローリングではなくクッションフロアにすることをオススメします。防水性があり、掃除がしやすいので子犬や子猫のトイレ問題も解決することができます。

次に「壁紙」です。ペットと暮らすとどうしてもボロボロになってしまう壁紙。最近では、特殊素材でコーティングすることで傷と汚れに強いペット対応の壁紙が販売されています。傷や汚れといった悩みから解放され、何度も壁紙の張替をする必要も無くなるため、思い切ってペット対応の壁紙を採用してみることをオススメします。

そして最後は、「ペットドア」です。ネコちゃん等の気ままに生活したいペットは、扉の外に行きたくて仕方ありません。せっかく開けてあげても、すぐに戻ってきたがったりして二度手間になることもしばしば。ペットドアを採用すれることで、ペットと飼い主が互いにストレスを溜めることが無い快適な住環境の整備にも繋がります。

ペットを飼育する家庭でリフォームを考えている場合、必ずこの3点のリフォームを検討してみるようにしましょう。飼い主にとってもペットにとっても、必ず住みよい環境造りの役に立つはずです。



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