はじめまして、二階らまと申します。いつもはリビングポッケというサイトで二世帯住宅や暮らしの記事を書いています。
僭越ながら注文住宅のレビュー記事を書かせていただくことになりました。
お話するのは 「トヨタウッドユーホーム」 について。どんなハウスメーカーで、費用や性能、住心地はどうなのか。リアルな現場感を伝えていきますね!
トヨタウッドユーホームってなんぞ?という方、ぜひご覧くださいませ。意外とハマるかも…?
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トヨタウッドユーホームってどんな会社?トヨタホームと違うの?
有名なトヨタホームは鉄骨造の大手メーカーですが、トヨタウッドユーホームは木造の中規模メーカー。知名度や資金力は国会議員と地方議員くらい違います。
同じ「トヨタ」でも、トヨタ自動車の血を引いているのはトヨタホーム。値段が高いのもトヨタホーム。
トヨタ「ウッドユー」ホームはもともと栃木の地方ハウスメーカーで、木造なので価格もそこそこ。トヨタと提携したから名前を名乗っているだけ…と言ったら失礼ですが、まったくの別物と考えてください。れっきとした地方出身木造住宅メーカーです。
栃木の会社なので対応エリアもまだ少なく、栃木・群馬・茨城・埼玉・宮城の 5 県のみ。私は宮城県在住で、住宅展示場ではじめてトヨタウッドユーホームを知りました。
やっぱり最初は「トヨタホームの系列?ってことは高いんだろうな…」というイメージでした。が、実際はぜんっぜん違う…!金銭的にも予算内、性能も必要十分な家が建ちました。トヨタウッドユーホームは庶民に優しいハウスメーカーだったのです。
トヨタウッドユーホームのメリット
まずはメリットと思える部分からご紹介していきます。
ツーバイフォー工法の家が比較的安く建てられること、トヨタブランドの後ろ盾が 2 大ポイントと言えるでしょう。
ツーバイフォーの住宅が安く建てられる
安心のツーバイフォー工法が低価格。
どれくらい安いかというと建物価格 1,063 万円(税別)から! (公式サイト:レクアより)なんと坪単価 35 万ほど…大手メーカーは平気で 2 ~ 3,000 万かかるので驚きの安さです。
比較的品質が安定しているツーバイフォー住宅(注文住宅ラボ様の解説記事を読むと特徴がよくわかります)、扱っているハウスメーカーはやれ住友林業スウェーデンハウスに三井ホームなど…大手が多い!
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そう、トヨタウッドユーホームはさながらセレブの中にまぎれこんだ田舎娘のような存在。地方出身ゆえ庶民の暮らしに共感できる。 「低予算でも家がほしい」 という願いを理解してくれるのです。
なぜ手頃な価格で OK なのかというと、 「ゴテゴテ性能 UP していない」「設計デザインをパターン化している」から。ツーバイフォーの基本を抑えて、内外装や間取りは一定の仕様の中から選ぶようにすればコストダウンに。
そんなわけで、トヨタウッドユーホーム第一のメリットはツーバイフォー工法が手に届くことなのです。
※いわゆるローコスト系メーカーではないので、あくまで「比較的安い」という感覚です。2x4だけでなく2x6、2x8も取り扱っています。
トヨタブランドの品質管理とオープンな工場
安いって大丈夫?安かろう悪かろうじゃないの?…いえ、そこでトヨタブランドですとも。
トヨタとは別物と言ったって、名前を名乗ってるわけで。しっかりトヨタの技術が採用されています。
具体的にはTPS(トヨタ生産方式)。トヨタウッドユーホームは栃木に自社工場があります。工場はどこもある程度は自動化されているものですが、トヨタ式は一歩進んでいます。
「ムダを省く」「自働化」がキーワードらしく、各工程の作業や移動、施工チェックや進捗管理などを機械が行っています。合板自動釘打ち機は特徴的かも。適切な釘を適切な位置に適切な深さで打つ、もし誤りがあれば機械が見つけて止めてくれる。
作業員もアルバイトや派遣でなく正社員なので、技術と責任をもって作業してくれます。
一般的なツーバイフォー工場に比べると一味違いますね。毎月工場見学会が開催されているので、気になったらぜひ参加してみてください。私も行きましたが、ゴミ等もなくとてもキレイな工場内でした。住宅構造もわかるのでおすすめです。ついでに宇都宮の餃子でも買って帰ると二度オイシイですよ。
余談ですが、わが家の担当営業マンは何かと 「そこはトヨタですから」 と言っていました(笑)
大企業が絡んでれば良いって話でもないですが、たしかにトヨタの名をおとしめられない。田舎娘が自動車メーカー御曹司と結婚しても、調子に乗って好き放題してたら見放されますからね。管理が万全なトヨタ式の工場、一定以上の品質が保たれる(はず) のはトヨタブランドだからこそと言えます。
メリットをまとめると 「手の届くツーバイフォー工法、作りもわりとしっかりしてる」 です。しっかりとした建築材料を作ってくれます。
トヨタウッドユーホームのデメリット
良いところがわかったところで、イマイチな点。
…それは没個性…です。あと、高機能住宅を求めるには今一歩というところですかね。
良くも悪くも個性がない
普通なんですよね。
大手は独自開発ナントカテクノロジーとかナントカ制震装置とか打ち出してますが、トヨタウッドユーホームはまぁ普通。独自のナンタラ!!みたいなものはありません。
特別なのはトヨタの看板くらいなもんで、頭一つ出るような特別感はない…
地方のハウスメーカーだったから資金力もないでしょうし、当たり前と言えば当たり前なんですけどね。全国企業と比べるのが間違っているかもしれません。
ツーバイフォー工法の基本どおり、無難でニュートラルな設計構造となります。
高性能を求めるなら結局費用アップ
最近流行りの省エネ住宅。家中気温差がない!光熱費がかからない!と羨ましい限りですが、これも大手と同レベルを求めれば費用はかさみます。
ツーバイフォーの家は構造的に気密断熱性が良いんですが、光熱費かからないレベルなんて到底無理。普通に寒いです。
帰りた〜い帰りた~いあったか〜いレベルにするなら(なるのか?)、グレード上げて 2x6 や 2x8 にして壁厚くして断熱材厚くして樹脂サッシ 3 層ガラスで…みたいなてんこ盛りになります。そりゃお金かかりますとも。
低コストを求めるなら、省エネ性能はほどほどに。まぁ…お金をかければ高性能になるのはどこも同じということで。
トヨタウッドユーホームの建築費用
いよいよズバリ、わが家の建築費用ッ!
延べ床面積 | 42坪 |
建物本体価格 | 2,180 万円 |
付帯工事費 | 570 万円 |
諸経費 | 300 万円 |
合計 | 3,050 万円 |
建物 2,180 万円、坪単価 66 万円。(注文住宅ラボ様に則って本体価格のみで坪単価を出しています)
あれ?そんなに安くない…と思われたかもしれませんが、わが家は特殊なケース。二世帯住宅なのです。
完全分離のため、キッチンやお風呂・玄関などの設備が ×2 です。普通の住宅であれば数百万は少なく済んだでしょう。
付帯工事費・諸経費でちょっとかかりましたがこれも致し方ないもの。軟弱地盤への対応や道路幅が狭いことなどによる追加です。
節約ポイントは以下。
- カーテンは自分で用意
- 照明は自分で用意
- エアコンは自分で用意
- 設備に高機能を求めない
自分で買う・取り付けるほうが安いものは自分でやる。妙に凝った設備はいらない。トイレに泡洗浄なんてなくても使えるし!…という感じで。
二世帯住宅って平均建築費用 4,000 万近いそうなんです。それを考えたら半分くらい!大助かりだったのですよ。
トヨタウッドユーホームの住宅性能・建築材料
費用がわかったところで、性能・使った建材です。
わが家の住宅性能評価書の評価値と住んでみての体感。あわせて建材の詳細をお伝えします。
トヨタウッドユーホームはすべての家で住宅性能評価を取ってくれます。長期優良住宅の基準も全棟で満たすそうです。
※ご紹介するのはあくまでも 2016 年建築の二階らま宅の情報です。変更されている箇所もあるかもしれませんし、わが家で標準から変更しているところもあります。参考程度でお願いいたします。
断熱性能等級は最高の3、UA値と断熱材の種類
地域区分 | 4 地域 |
断熱等性能等級 | 4 |
外皮平均熱貫流率 (UA 値) |
0.65W/㎡・K |
断熱材:壁 | 高性能グラスウール 16kg 89mm |
断熱材:床下 | ビーズ法ポリスチレンフォーム保温板 3 号 65mm |
断熱材:天井 | グラスウールブローイング 10k 300mm |
断熱等性能等級は 1 ~ 4 のうち、4。数字が大きいぼど断熱性能が高いです。トヨタウッドユーホームでは標準で4,5地域の断熱性能を装備しているとのこと。
外皮平均熱貫流率(UA 値)は値が小さいほど省エネ。地域区分 4 では 0.75 以下が基準だそうです。わが家の 0.65 は…まぁまぁ?
住んでみた感じ、普通に季節を感じます。
夏は暑いし冬は寒い。電気代は冬は 2 倍くらいにはなりますねえ。エアコンと灯油ストーブ使ってます。そんなもんだと思って不満には感じてません。2x4 材は断熱材を厚さ 89mm までしか入れられないので、これ以上を求めるなら 2x6 でしょう。
と言ってもこれ2016年の話ですから。最近は住宅業界全体で省エネ化が進んでいるので、今の仕様ではもっと高断熱になっているかもしれません。
耐震等級は最高の3、ベタ基礎
耐震等級 構造躯体の倒壊等防止 |
3 |
耐震等級 構造躯体の損傷防止 |
3 |
耐震等級は 1 ~ 3 のうち、3。数字が大きいぼど耐震性が高いです。
倒壊・損壊防止のそれぞれで評価されます。数十年・数百年に一度レベルの地震で壊れない・倒れない…という基準があって、等級 3 なら基準の 1.5 倍強いですよと。
東日本大震災、熊本、北海道…と何百年が何回きてんの?と信じられない昨今。いつ来るかわからない地震ですから、耐震等級 3 はひとつの安心材料になっています。
トヨタウッドユーホームのツーバイフォー住宅は基本の建てかた+接合金物で強化しています。珍しくはありませんが、必要十分。なのでしょう。
トヨタウッドユーホームの基礎 | 建築基準法の基準値 | |
基礎の種類 | ベタ基礎 | - |
立ち上り厚さ | 150mm(+30) | 120mm以上 |
立ち上り高さ | 400mm(+0) | 400mm以上 |
根入れ深さ | 240mm(+120) | 120mm以上 |
スラブ厚 | 150mm(±0) | 150mm以上 |
注文住宅ラボ様の基礎の解説記事と照らし合わせて、わが家の基礎を見てみました。
だいたい基準ギリギリですが…根入れ深さだけが突出しています。おそらく地盤調査の結果この深さが必要だったんですね。
内外装・住宅設備
外壁材 | ネオロック・親水セラ 16 リッジウェーブ等 |
屋根材 | イーグルマキシム(瓦)/変更 |
床材 | 朝日ウッドテック ライブナチュラル等/変更 |
窓 | Low-E ペアガラス |
トヨタウッドユーホームから使える部材・設備のリストを見せてもらえるので、そこから選ぶかたち。リストになくても対応してくれる場合もあります。
繰り返しますがわが家のケースは参考にならないかもです。商品によって選べる部材が違うし、うちを建てた商品はもうなくなってますから。(NSMore という名前でした)
一応屋根材はスレート → 瓦に変更、床材はグレード上げてもらいました。瓦の断熱・遮音性に期待したのと、床材は部屋の雰囲気に関わる…という理由で。
ちなみに 1F と 2F で床材の種類を変えることも可能でした。
キッチン | タカラスタンダード オフェリア |
お風呂 | リクシル アライズ |
トイレ | TOTO ZJ |
住宅設備は大手メーカーから好みで選びます。
営業マンがショールーム見学に連れ出してくれます。LIXIL、Panasonic、タカラスタンダードあたりを回りました。
各設備のメーカーやグレードは自由なので、予算に応じて選びましょう。
なお、私二階らまのサイトにて WEB 内覧会記事も公開しております。間取りや設備など雰囲気がつかめるかと思いますので、興味がありましたらぜひご覧ください。
トヨタウッドユーホームを選んだ理由
なぜ他社でなくトヨタウッドユーホームを選んだのか…
決め手は 「建築費用」 と 「営業マンの腕」 の 2 つでした。
低予算で二世帯住宅、不可能が可能になった
(低予算でもめちゃくちゃしんどいですけど)
とにかく二世帯住宅はお金がかかるわけで…どこのハウスメーカーに相談しても、希望条件・予算を伝えるとほとんどが 「あ、無謀…」 という空気。「土地の希望条件を緩めないと」「現実的じゃない」とバッサリ言われたことも。
大手メーカーは難しい、ローコスト系もやむを得ないか…でもあんまり低コスト推しの会社も怖い…
そんな状況で 「うちならできる」 と胸を張ってくれたのがトヨタウッドユーホームだったのです。
営業マンの提案力と機動力
最初はトヨタで建てられるわけないやんと思いましたが、その実はここまでお伝えしてきたとおり、意外に庶民派。
さらに現れたのは凄腕(やり手?)営業マンでした。
この営業マンに出会っていなければトヨタウッドユーホームに決めることはなかったでしょう。ふらっと立ち寄ったモデルハウスで、パパッと簡易見積りを出し 「ほら大丈夫」 と。結果、その見積もりは最終的にかかった金額とほぼ同額。
凄腕ゆえにうまく乗せられた感もありますが、わが家を「ムリかな」から「いける」モードに切り替えてくれたおかげで今の家が建ったと思います。
営業マンとの出会いは非常に大きかったです。ちなみに同じトヨタウッドユーホームでも、別の営業マンとはちょっと合いませんでした(笑)家づくりも人と人ですね。
トヨタウッドユーホームの家に住んで 3 年の感想
では最後に…。約 3 年住んでの感想などをお話して締めたいと思います。
良かった・満足しているところ
- 完全分離の二世帯住宅が建てられた
- ツーバイフォーで建てられた
- 予算に応じてプランを提案してくれた
- コストダウンの要望も快く応じてくれた
- 間取りは少し制限あっても変更できた
- 住宅性能は特に困ってないのでOK
「家を建てられた」そのものが良かった。決して多くない予算の中、よく二世帯住宅が建ったなと思います。
ツーバイフォー住宅というのも良かった。実際にシステム化された工場を見て「ここで作っているものなら」と感じました。
そして、少しでも節約しようと「これは外して」「これは自分でやる」と言い続けても嫌な顔をせずに応じてくれた。設計担当者にも感謝しています。
間取り設計もほぼ思い描いていた通り。壁の位置などで若干の制限がありましたが、不自由や違和感は感じませんでした。
断熱性はスゴい!とは思いませんが…普通でいいんです。寒ければ暖を取り、暑ければ涼を取る生活でいい。身の丈に合った生活に納得です。
残念・後悔しているところ
- 住宅関係の知識をもっと勉強しておけばよかった
- 無垢材、漆喰などの選択肢も欲しかった
- 採光を考えた間取り設計にすればよかった
建築前は気持ちばかりがはやって、建築工法の違いや建材の質についてはあまり知識がありませんでした。勉強しておけばより納得が行ったでしょう。結果オーライですが。
残念なのは天然素材系の選択肢がほぼなかった?こと。おそらく取引会社や施工業者の関係で難しかったのではと推察します。追加費用出せばできたのかも。
あとはトヨタウッドユーホームに限った話ではないですが、採光は熟考すべきでした。季節による日の入り方、太陽光がほしいのはどこか。わが家はキッチンが少し暗いです…
まとめ
いわゆる高性能住宅ではないですが、日々を暮らすには十分な家になったと思っています。
お金を出せばいくらでも立派な家になりますが、誰しも潤沢な資金があるわけでもない。ほどほどがちょうどいいこともありますし。
もしあなたが予算と現実の間に悩んでいるとしたら、トヨタウッドユーホームを選択肢の一つに入れてみてはいかがでしょうか。
今は中規模ですが、これからどんどん発展していきそうな会社です。今後は独自技術なども期待したい。お近くにモデルハウスがあったらチェックしてみるといいかもしれません。
ここまでお付き合いいただき、誠にありがとうございました。わが家の記録と記憶が少しでもお家づくりのお役に立ちましたら嬉しいです。
ユウキのひとこと
一生に一度の家づくりで後悔しないために…
- 商談を進めているハウスメーカーの対応がいまいち良くない…。
- 今検討している会社以外にも、他にもっと良いハウスメーカーがあるのでは無いか?
- 家づくりで失敗したくないから、誠実で実力のあるハウスメーカーに依頼をしたいが、探し方が分からない…。
家づくりを進めている方で、このような悩みを抱えている人は多いのでは無いでしょうか。
他の会社を比較したくても、ハウスメーカーにプランを作成して貰うにためには、展示場に行って「相談」→「商談」→「間取図案作成」→「商談(展示場に再訪)」というプロセスを踏む必要があり、それは正直かなりの労力を使います。
ただでさえ、仕事や育児で日常が大変なところに、数社に同時進行でプラン作成を依頼するのは腰が重い…。と感じている方は多いでしょう。
消耗する事無く自宅にいながら手軽にハウスメーカーを比較するためには「”タウンライフ家づくり”という、間取プラン一括作成サービス」を活用する事がオススメです。
※上の資料は実際にタウンライフ家づくりで作成してもらったプラン実例になります。
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